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ストックオプションに関する公正価値とは

公正価値とは、いわゆる時価のことで「そのときの価格」を表します。ただし地域や市場などの要因をなくすために定義や測定方法などが定められているのです。このページでは公正価値とは何か、定義や測定方法などを分かりやすく解説します。

公正価値について

公正価値とは時価と同じような意味の言葉で、その時の価格を指します。しかし、その時の価格となれば、どうしても地域や市場などの要因によって価格は変動することもあるでしょう。その変動をなくすためにIFRSで定義・測定方法が明確に定められているのです。

IFRSによると公正価値測定とは市場参加者の秩序ある取引にて、資産を売却するために受け取る価格または負債を転移する際に支払う価格と定めています。

IFRSでの定義

市場参加者による秩序ある取引

IFRSの定義によると公正価格は各企業が測定するのではなく、市場に中心をおいて測定されるものです。そのため企業の能力・意図などの固有的視点は一切含まれません。たとえば資産や負債があり、東京証券取引所などの主な市場があれば、そこの出された価格が公正価値となります。さらに「秩序のある取引」と定められており、強制的や投げ売りなどの売買取引で成立されるような価格ではないのです。

しかし常に主要市場があるとは限らず、主要市場がないケースであれば、有利となる市場を選別する必要があります。全ての市場を調査するのは非常に労力が必要となる難しいかもしれませんが、資産を売却するケースであれば受け取る金額が高くなり得る市場を選んだほうがいいでしょう。

資産の売却時に受け取る、または負債の移転の際に支払う価格

さらにIFRSの公正価値では、売り手側の価格のことを「出口価格」、買い手側の価格のことを「入口価格(原価)」と呼びます。ただし入り口価格は公正価値の測定に用いることはありません。

出口価格と入口価格は同じと思われがちですが、実は似て非なるものです。たとえば仲介業者が介する場合は出口価格と仲介費用を合わせた価格が入口価格となってしまい、仲介費用が上乗せされてしまいます。そのためIFRSでの公正価値測定では、市場での売り手側であり、負債であれば引き渡し側の価格を見積もることを定めているのです。

非上場株式の公正価値測定方法

東京株式市場などに上場している株式であれば証券取引所となる市場があるため、公正価値の測定は非常に簡単でしょう。しかし非上場株式の場合は市場そのものを持っていないため測定が難しいという現状があります。その場合にIFRSでは「インプット」「評価技法」を使用して公正価値を見積もっているのです。

「インプット」とは公正価値を計算するうえで必要となるデータのことで、「評価技法」とは計算方法のことを指します。この二つを上手く活用しながら、公正価値を算出するという仕組みです。ただインプットに関しては優先順位によってレベル1~3まで定められており、レベル1の方が優先順位が高くなっています。この階層に分かれていることを「公正価値ヒエラルキー」と呼ぶこともあるでしょう。公正価値を測定する場合には、どのレベルのインプットを活用するかを適切に判断しなければなりません。

インプット:レベル1

企業が現時点で測定できる同一資産または負債に関わる活発な市場での相場価格のことです。そのため取り引き価格をそのまま活用でき、上場株式であれば証券取引所が活発な市場と言えるため、そのデータが校正価値となるのです。つまりレベル1は高い信頼性があるデータとなります。

インプット:レベル2

資産または負債に直接または間接的に観察できるインプットの中でレベル1の相場価格以外のものです。つまり証券取引所のデータの中から同じような業種・規模など似ているような株式の相場価格を活用します。本当の相場価格を直接活用できないため、「間接的」なインプットと言われるのです。

インプット:レベル3

資産または負債に関して観察できないインプットのことです。市場ではほとんど関連性のあるデータがない場合に活用するもので、市場がないため信頼性も非常に低くなってしまいます。様々な仮定を定めながら、入手できるデータを活用する方法です。レベル1が優先されるため、レベル3をあえて利用することはできません。レベル1がないならレベル2、それでもない場合だけレベル3へと移るので、ほとんどのケースでレベル3を用いることは少ないでしょう。

公正価値測定の評価技法について

IFRSで公正価値を測定する場合には「インプット」「評価技法」を用いて測定します。基本的に「マーケット・アプローチ」「コスト・アプローチ」「インカム・アプローチ」の3つの評価技法が用いられるのです。マーケット・アプローチやコスト・アプローチ、インカム・アプローチの3つの評価技法とレベル1~3までのインプットを組み合わせて、公正価値を算出していきます。正確性なども状況によって異なり、信頼性にも影響を及ぼすので注意が必要です。

マーケット・アプローチ

マーケット・アプローチとは市場の価格を用いた技法となります。株式などの評価となる資産または負債が同じかどうかを、比較できる資産の市場取引の情報を用いて算出する方法です。たとえば同様の資産が市場にあれば、その公表している価格を活用できるでしょう。しかし同様の資産がないケースであれば、似たような企業が公表している価格を参考にしながら評価を下します。この評価のことを「類似企画比較法」と呼ぶことも。

コスト・アプローチ

コスト・アプローチは評価の対象となっている資産を再び購入するケースにおいて、必よとなる金額「再調達原価」を反映している評価技法のことです。ただ再調達原価の場合は入口価格となり、IFRSによる校正価値は出口価格が対象となっているため、そのまま再調達原価を用いることはできません。出口価格である売却時の価格に調整したうえで、公正価値測定を行う必要があります。

インカム・アプローチ

最後にインカム・アプローチとは将来の収益や費用の金額に基づき、現時点の金額に置き換えて算出する評価技法のことです。どんなケースであっても将来の収益や費用を正確に想定することはできません。そのため期待値も含まれてしまい、正確性に欠けるという問題もあるでしょう。基本的にはレベル3のインプットで用いる方法です。

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