ストックオプションは、しばしば従業員持株会(ESOP)と混同されてしまいますが、もちろん別物です。このページではストックオプションと従業員持株会(ESOP)について、それぞれの特徴や違いについてをまとめています。
ストックップションは従業員全員に付与されるものではなく、ストックップションの権利を付与される一部の人間のみの権利です。一方、従業員持株会(ESOP)は制度のある会社であればだれでも利用できるものです。
従業員持株会とは、従業員にて会社の株を購入する制度で、福利厚生の一環です。証券会社を通して株を購入する場合、設定されている最低単元にて購入しなければなりませんが、従業員持株会の場合、最低単元は関係ありません。
支払う費用分の株を購入できるので、株価の高い会社の場合、僅かな費用で高額株式を購入できる点もメリットで、一般的には給与・ボーナスから指定した掛け金を天引きするタイプが一般的です。
また、あくまでも株式なので株価が高まれば従業員の資産が増えますし、逆に低下すると資産が減少してしまいます。
従業員持株会は従業員が自社の株を購入する仕組みとなっています。一般的に、株式を購入する場合は証券会社を通しますが、従業員持株会の場合、証券会社を通す必要がありませんので、設定されている最低単元は関係ありません。
しかし購入できる株数は購入時の株価によって変わります。例えば毎月10,000円、持株会にて購入する場合、購入時の株価が100円であれば100株購入できますが、120円であれば83.3株、80円であれば125株購入できます。
従業員持株会の特徴をご紹介しましたが、具体的なメリットとデメリットについてもご紹介します。良い面もあれば注意する点もありますので興味のある方はそれぞれについて把握しておくとよいでしょう。
従業員持株会の従業員側のメリットは、最低単元に関わらずに株を購入できる点、株価が上昇した際に自身の資産が増える点が挙げられます。従業員持株会で購入した株も、一般的な株同様毎日株価が変わります。つまり、挙がるだけではなく下がることがある点がデメリットです。
例えば毎月10,000円持株会にて購入していたとしても、株価が低下してしまった場合、現金で貯金していた方が得になるケースもあります。また、自由に売買できません。証券会社で購入した株は好きな時に売却できますが、持株会を通して取得した株は、現金化の際には持株会で規定されているルールに従う必要があります。
さらに株主優待を受けることができませんので、株主優待が充実している会社の場合、デメリットとなってしまいます。
企業側のメリットとしては、福利厚生を充実させているとアピールできる点や安定した株主の獲得、さらには株主が従業員自身になりますので、従業員のモチベーションアップによる業績の向上が見込める点です。
一方、デメリットとしては持株会ではあっても配当を出さなければならない点、株主比率が高まってしまうと、従業員に議決権が発生し、役員だけで物事を決めることができなくなってしまう点が挙げられます。従業員であると同時に「株主」になります。株式会社である以上、株主の意向を無視することはできません。ただし、議決権に関しては議決権が発生しないよう定めることができるます。また、給料からの天引きが一般的なので会計業務の負担が増えてしまう点もデメリットです。
ストックップションと従業員持株会は別物であることが分かっていただけたのではないでしょうか。優劣ではなく、それぞれ異なる特徴となっていることから、自社にはどちらがマッチしているのかを検討しましょう。
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